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May 06, 2007

祈り

初夏の空.jpg

枯れるまで泣いた後は投げやりな恋歌。
空っぽの情熱を
吹き抜ける風の口笛のように歌った


例えば、
日曜日には動物園に行ったり
ショッピングをしたり
水族館に行ったり。
そんな普通の恋をしたいだけなのに。
祈りは塵となって
目の前を花びらのように愉快に舞った


ほんの小さな幸せの中に
私の汚れを洗い流してくれる平穏を。
ああ、
頬を流れる正常な涙に
振り向いてくれる人は誰もいない




【作品への思い】 普通の恋ができることは、とても幸せなこと。どうか小さな日常に、力強い愛情を感じて生きられますように。そんなふうに、つい祈りたくなってしまいます。 それから、句読点については、句点はそこで内容が切れることを。読点は一呼吸置くことを、特に気をつけて欲しいところにつけて、表現しています。  きつね子たぬき

【KNT ROOM】 【ポエトリーリーディング KNT Music】 写真提供【NOION】

投稿者 きつね子たぬき : 05:33 PM | コメント (0)

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April 08, 2007

endless

水面.jpg

絶えない言葉は川の流れのように
口ずさまずにはいられない歌は 泉のように
溜め息と共に
切なさと共に
ひ弱な心がこぼれ落ちる
詩はその心にそっと寄り添い
悲しみの肩を抱く




【作品への思い】 私と言葉の関係を描きました。私にとって言葉とは、絶えず流れる川の流れのようなもの。 もしくは、こんこんと湧き出る泉のようなもの。この様子を『endless』というタイトルで表現しました。 そして私の中から生まれた言葉(詩)は、もう一人の私となって、慰めてくれます。  きつね子たぬき

【KNT ROOM】 【ポエトリーリーディング KNT Music】 写真提供【NOION】

投稿者 きつね子たぬき : 05:21 PM | コメント (0)

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March 10, 2007

夕陽

夕焼け3.jpg

夕陽はあの人の色
一日の疲れを癒してくれる
父性の安らぎ


夕陽はあの人の方角
黄金の輝きに照らされて
人生の楽しさを教わる


夕陽はあの人の美しさ
真っ直ぐな情熱と凛とした背中に
心打たれる


ああ 稜線の彼方
夕陽はあの人のように


【作品への思い】 私は男性には、太陽のような人と夕陽のような人の二パターンが存在するように思っています。太陽のような人は、エネルギッシュでぐいぐい引っ張ってくれる人。一方、夕陽のような人は、目立たないけれど、穏やかで安らぎを感じさせてくれる人。 今回の作品は、夕陽のような人について書き綴りましたが、どちらのタイプからも、温かな光を浴びることができて、私は救われます。

きつね子たぬき

【KNT ROOM】
【ポエトリーリーディング KNT Music】
写真提供【NOION】

投稿者 きつね子たぬき : 09:05 PM | コメント (0)

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February 22, 2007

朝の犬

雲間から覗く空(L)shukusho.JPG
冷たく澄んだ 霧が白く漂う早朝の道に
裏の家のシベリアンハスキーが
主と一緒に散歩をしていた
嬉しそうに 尾を振り
綿のような毛皮の内に 喜びを膨らませて
その小さな前足が弾むのには
理由があった
それは その道に
一台の車も通っていなかったからだ
ようやく太陽が流れ始める
まだ誰も起きていないこの道は
欠伸ばかりして
近頃は私の呼びかけに
ちっとも応えてくれなかった老犬にとって
まさに楽園だったのだ
人間は 心を許した主のみ
車も自転車も走らない
朝の犬は 道のど真ん中を
主の手を引き 足どり軽く歩いていた

【作品への思い】
高校生の頃、テスト勉強のために朝早く起きた私は、
ベランダ越しに、裏の家の犬が道路を歩いているのを見つけました。
早朝の誰もいない道を、我が物顔で嬉しそうに歩く犬の表情が忘れられませんでした。
普段なら、車が邪魔で、塀にぴったり寄り添うような形でしか散歩できません。
犬にとっては早朝という時間は、誰にも邪魔されずに散歩できる嬉しい時間なのだなと思ったのでした。

きつね子たぬき

【KNT ROOM】
【ポエトリーリーディング KNT Music】
写真提供【NOION】

投稿者 きつね子たぬき : 10:29 PM | コメント (0)

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February 08, 2007

夜を飛ぶ鳥

sky452.jpg
いつしか 夢見ることを忘れてしまった
明日が来るのが待ち遠しくて
はやる気持ちを抑え切れなかった 夜
あの頃は 未来が無限に広がっていて
走ることが 最大の喜びだった


立ち止まることなど 考えなかったのに
ぽっかり空いた胸の中
やけに綺麗な空の色
剥がれ落ちた夢の跡を
一体いくつ 私は見落としたのだろう


いつまでも
疲れきった毎日を
舌に転がしていてはいけないわ
手を伸ばして 胸の底に眠る実を掬い上げれば
いつだって 夢はまた花開く


ああ 忘れていた感覚を
少しずつ 思い出してきた


くすぶっていた灰を完全には消せずに
時々燃え上がる火花を じっと見つめていた
あの時 諦めの悪い私がいてくれたから
炎は再び燃え上がり
今 この瞬間がある


そうだわ 夢は蘇るんだわ
きっかけを探そう
空の裏に 星の後ろに
ああ 人生はやり直せる
何度でも そう、何度でも


夢を見たい
夢を見たい
どんなに困難な道に生きても
夢を見たい
軽はずみな言葉じゃなくて
風をしっかり掴んだ翼で
私は私の夜を飛び越え
朝日を迎えたい



この言葉にはたくさんの奇跡が詰まっている
人生には必ず
夜明けがあるから
漆黒の闇に負けずに飛び続けて
疲れてしまったら
時々 梢に止まって
そしてまた 飛べばいい


そうだね
人生にはうまく行かない時もある
不安な気持ちを隠せない時も
笑えない時も
泣けない時も
声さえ出ない時も


それでも 飛ぼう
生きている限り 日は昇る


【作品への思い】
足を前に踏み出せなくて、閉じこもっている日々を「夜」に重ねて描いてみました。

この作品は夏のポエトリーリーディングでも発表する予定です。ピアノ曲も2ヶ月くらい前にできて、 今はピアニストさんが練習して下さっていますが、ピアノ曲のみでも聴けるような、音楽に仕上がっています。

私の詩のほとんどは象徴詩。『汚れてしまったあなたへ』などは特にそう。 最近は、もう一度この象徴詩への追求をして、もっと詩歌の勉強をしていきたいなと思っています。

きつね子たぬき

【KNT ROOM】
【ポエトリーリーディング KNT Music】
写真提供【Nature】

投稿者 きつね子たぬき : 10:38 AM | コメント (2)

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February 04, 2007

目を覚ましたら一人きり

パン.jpg



私はいつも
群衆の中に孤独を見つけてしまう
おいしい食事も
楽しい会話も
上の空で ひたすら何かに怯える
それから 不安で不安で仕方なくなり
急を装って席を立ち 帰るのだ


目を覚ましたら一人きり
母親を失った子供のように


【作品への思い】
「私はいつも/群衆の中に孤独を見つけてしまう」この一文がこの詩で一番伝えたい気持ちです。一人が好きな気持ちと、その気持ちを説明できない不安な心を描きました。

【KNT ROOM】
【ポエトリーリーディング KNT Music】
写真提供【NOION】

投稿者 きつね子たぬき : 06:27 PM | コメント (0)