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October 03, 2007
エッセイ:ピアノが弾きたい Vol.5
初めて弾いた曲は、チャルメラだった。まだ、ピアノ教室へも通っていない頃。だから、三、四歳くらいだったろう。姉が弾く隣で、何となく、一番右端の鍵盤で、知っている曲が作れた、といった感じだった。姉はびっくりして、急いで父と母を呼びに行ったのを覚えている。日もすっかり暮れ、小さな星を抱えた群青色の空が、窓の外に広がる時刻だった。
「お母さーん! サチエ(私の本名です)がピアノ弾いたよー!」
姉は確かにそう言った。「お父さん」と呼ばなかったのは、なぜだろう。やがて、姉は父と母を従えて戻って来た。私は頼まれるままに、もう一度チャルメラを弾いた。
チャララ~ララ、チャラララララ~♪
父と母も驚いて、すごいと私に感心した。私はもう一度弾いた。やはり、みんなすごいと言った。
しかし、当時の私は、別にすごくも何ともないのになあと思っていた。すごいと言うから、弾いてみるだけで、本人に自覚がまったくないことはよくあることだ。音楽の知識がゼロの人でも、楽器を目の前にすれば、何となくでも知っている曲を演奏することはできるだろう。音符が読めない小学生もで、リコーダーでドラゴンクエストの「序曲」を吹いてしまったり。そういえば、ちびまるこちゃんは、植木等のスーダラ節を吹いていた。あの頃の私も、それと同じことだった。(続く)
お知らせ:来週、再来週とお休み致します。次回は24日の予定です。
※3、4歳の頃の写真だと思う。おじさんからもらったトラのぬいぐるみを扱う。ちなみに、このトラのぬいぐるみの名前。「トラトラちゃん」。もう1つ「トラ」が多かったら、戦争映画になっていた…。
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投稿者 きつね子たぬき : October 3, 2007 12:06 PM