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June 29, 2007

コラム:光の飛行~夏目漱石からのメッセージ~ Vol.1

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 夏目漱石の本を初めて読んだのは、高校二年生の時でした。それは『こころ』です。まるで、身体の中に、稲妻が走ったような感じがしました。電光か何かがズバッと駆け抜けたように感動したのを覚えています。目の前に、『こころ』の世界が一面に広がりました。それ以来、私は漱石が好きになりました。

 次に読んだのは、『坊っちゃん』でした。痛快な物語はとても読みやすく、すぐに読み終えました。その次は『漱石俳句集』を読みました。その頃、私は俳句に興味を持っていたのです。『漱石俳句集』の中で、私が一番気に入ったのは、次の句でした。

  秋はふみわれに天下の志

 私の心の空に響いたこの十七文字は、高々と秋の空に昇って行き、やがて私の胸に溶け込みました。私は漱石と同じ志を持ったのです。


 『草枕』では、「憐れ」というものを学びました。『硝子戸の中』というエッセイは、大学三年の頃、学校の行き帰りの電車の中で読みました。『私の個人主義』もその頃です。この本は、社会や人間というものに、いろいろ疑問を持っていた私を、精神的に救ってくれたものです。一単語一単語が、まるで天然石のような輝きを持って、私の心に光を当ててくれました。特に、その中に出てくる「個人の幸福となるべき個人主義」という言葉は、当時の私にとって、頷きと納得を与えるものでした。そして、この「頷きと納得」が、今後、私が光の飛行をするためのかけがえのないエネルギーとなっていくのです。(続く)

【KNT ROOM】
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写真提供【SWEETNESS FOLLOWS】

投稿者 きつね子たぬき : June 29, 2007 11:58 AM

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