[ おにぎり ] エントリー
June 06, 2007
おにぎり
祖母から聞いた話です。当時、そう戦時中のこと。ある街で、中国人捕虜が処刑されるために、人が集まる場所へと連れられて来たそうです。敵だとはいえ、みんなかわいそうで仕方がなかったと言います。それでも時代は、捕虜を解放してやることができませんでした。
みんな何事かと集まって来ていました。しかし、そこに集まって来た日本人の誰しもが、興味本位で、楽しくて、処刑を見に来たのではないのでした。というのも、みんな隙あらば、その捕虜に食べさせてあげたいと、みんな着物の中におにぎりを忍ばせていたそうなのです。
食べさせてあげられるはずがないのに、みんな着物の中におにぎりを忍ばせていたのです。お腹を空かせているだろうに。せめて一口でも、食べさせてあげることができれば。そう思って、着物の中におにぎりを。誰も興味本位でそこへ来ていたのではなかったのです。私はそれを聞いた時、誰が殺し合うことを望んでいたのだろう! と、叫びたくなりました。
おにぎりを忍ばせていた。その事実は、私たちの本音以上の本音を物語っていると思うのです。もう一度、みなさんに問いかけます。誰が戦争を望んでいたのでしょうか。
【KNT ROOM】
【ポエトリーリーディング KNT Music】
写真提供【NOION】
投稿者 きつね子たぬき : June 6, 2007 03:58 PM